甚之助避難小屋から見た別山

　登山口となる別当出合は交通規制の為に、土日祝日はマイカーが入れず市ノ瀬からシャトルバスの利用となります。白山は人気のある山なのでしょう、７５０台停まれると言う駐車場はほぼ満杯状態でした。朝５時から運行されるシャトルバスに乗りますが、１台５０人程が乗れるバスが何台かで多くの登山者を捌いていきます。登山のコースは多分最も標準的であろう、砂防新道を登り観光新道を下山するものです。かなり多くの登山者が登っていますが、宿泊の予約をしている室堂は満室では無かったので日帰りする人が多いんでしょうか。急な道を登って行くと、行く手に大きな滝が見えてきます。

白山室堂ビジターセンター

久し振りにクロユリ見た

　中飯場、別当覗を過ぎてなおも急登に耐えていると、景色が開けた甚之助避難小屋に到着します。かなり大きな小屋です。別山の姿が美しいですね。ここらあたりで高い木が無くなり、森林限界を超えたようです。沢を何度か渡りながら観光新道の尾根に至る道は、十二曲りと言われているそうです。この道には高山植物が豊富で、ハクサンフウロ、ニッコウキスゲ、ミヤマキンポウゲ等が目立ちます。白山に登ろうと思ったのも、高山植物を見ると言うのも目的の一つでした。花の名前に「ハクサン」と付くのが２０種類程あるんだそうです。何とか苦しみながらも尾根上の黒ボコ岩に付くと、ここで初めて御前峰が見えてきます。残雪も多いみたいです。

御前峰への最後の登り

御前峰頂上から見た白山室堂

　笹原の中に造られた木道を進み、ハイマツ帯の中の登りになります。右足が攣りそうになりますが、何とか登り切って白山室堂に到着。チェックインが１３時だと言う事でしたので、受付を後に回し御前峰に軽装で登ってきます。小屋の裏には神社が鎮座しています。ここを過ぎるとクロユリが見られるようになります。久し振りに見ました。岩石帯になるとイワギキョウが綺麗でした。ガスが上がってきてしまい景色は楽しめなかったものの、やっとのことで２７０２ｍの白山の最高峰である御前峰に到着。北アルプスがみられなくて残念。このまま登った道を下ろうかとも思ったのですが、せっかくだったので頂上の北側にある火口湖方面に下ります。

火口湖から見る御前峰

　火口湖には残雪が残っていて、何となく八幡平のドラゴンアイを思い浮かべます。実際には見た事無いんですけど。ガレ場の砂交じりの急な道を下りきると、今までの景色とは全く違う如何にも火山と言った風景に変わります。幾つかの火口湖の周りを進みチングルマやコイワカガミ等の多彩な高山植物を楽しみながら、千蛇ヶ池分岐に到着します。ここからは室堂への近道もありましたが、西側の回り道を進みます。ハクサンシャクナゲも見られました。室堂に戻り受付を済ますと、くろゆり荘が割り当てられました。相部屋でしたが二人用に仕切られていました。缶ビール（一番搾り３５０ｍｌ、６００円でした）等を飲んでいると、突然の雷雨がありました。

７月２２日（火）　晴れ　　白山室堂（０６：１５〜０７：０５）殿ヶ池避難小屋（０７：１５〜０８：１５）別当坂分岐（０８：２５〜０９：２０）別当出合（０９：３０〜０９：４０）市ノ瀬（１０：００〜１８：１０）河辺

御嶽山と中央アルプス、南アルプス

　朝目を覚ますと快晴でした。雲海の上に御嶽山と中央アルプスと南アルプス、その左には乗鞍岳が見えました。朝ご飯を頂いて早めに出発します。今日の行動は３時間程度ですが、何と言っても東京まで帰るのに８時間ほどの運転が待っています。昨日苦しみながら登って来た道を下り、黒ボコ岩を過ぎて観光新道に入ると急な下りになります。すると今までは見られなかった、タカネナデシコやタカネマツムシソウが見られるようになります。殿ヶ池避難小屋に付くと、南西の赤兎山方面の景色が素晴らしい。昨日何度も見た別山の姿も良かったし、白山周辺の山もいい山多いんでしょう。

黒ボコ岩に向かう

　ここからは尾根道の上の登り下りのある道を進みます。こちらから登ってくる人もいましたが、砂防新道の方が登り易く思えました。別当坂分岐から別当出合に下りますが、最初は石畳の道で楽だったのですが、途中から普通の険しい下り道になります。まあそれ程の下りでも無かったので、普通に別当出合まで降りて来られました。シャトルバスで市ノ瀬に戻ってくると、車は大分無くなっていました。やはり日帰りの人が多いんでしょうね。来るときは松本ＩＣから高山経由で来たのですが、帰りは運転が楽な土岐ＪＣ経由にしました。やはり運転は高速の方が楽です。