１６日（金）２３時３０分八王子市にある中央大学近くで、３人の現役部員と待ち合わせます。私と先輩のＴさん、３年生のＮ君、２年生のＩ君、Ｋ君の５人が先発隊のメンバーです。自分の子供よりさらに１０歳近く若い現役部員とのコミュニケーションが心配されましたが、そこは同じ山好きなので特に問題はありませんでした（と思っています）。高速を使って佐久ＩＣで下り、近くのコンビニで明日の朝食と行動食を購入し仮眠を取ります。少し周りが明るくなってきた５時頃に出発し、高峰高原ホテルのある車坂峠に向かいます。これから向かう鹿沢の山々が夜明けの空に黒く浮かび上がってきます。ホテルの明かりも見えていました。

　車坂峠に到着するとさすがに寒いのですが、長袖のシャツで歩けば問題ないでしょうか。支度をして出発します。まず登りは表コースを取ります。登山口の近くには紫色のマツムシソウが咲き誇っていました。車坂山から若干下りになってしまうのですが、少し登り返すと開けた場所に出ます。小諸方面の町並みが望めます。振り返ると北アルプスの槍穂連峰がくっきりと見えました。これならすぐ近くの浅間山の綺麗に見えるかなと、期待が高まります。岩交じりの急坂を登って行くと、右に大きなドラムカンを半分に切ったようなカマボコ型の非難小屋が現れます。ここまでくると目の前に浅間山の雄大な姿が望まれるようになってきます。
　　　

トーミの頭（左）と浅間山

浅間山と外輪山

　浅間山の外輪山の一角であるトーミの頭まで登ると、素晴らしい景色が待っていました。まず目の前には大きな浅間山、今では火山活動の影響で山頂までは登れませんが、左側から頂上に向かう道が見えます。右には岩山の牙山（きっぱやま）から剣ヶ峰へと続く山稜、さらに右にはヒサシゴーロ尾根が伸びています。目を左に転じると外輪山の北端に当たるＪバンドから蛇骨岳を経て黒斑山に向かう稜線、そして目の下にはササに覆われた湯ノ平高原の緑が綺麗です。それにしても湯ノ平口に向かう草すべりのコースは急で怖そうですね。自分も学生時代の新人合宿で、この道を登った事を思い出します。

　トーミの頭からは稜線沿いの道を登ったり下ったりしながら、外輪山の最高峰である黒斑山を目指します。シャクナゲに交じってハイマツも少し見られました。浅間山は活火山なので観測体制もしっかりしているのでしょう。所々に観測用の機器が設置され、データ送信などに使われるケーブルも道沿いに埋設されています。そして２，４０４ｍの黒斑山頂上に到着。ここからの景色もいいですねえ。今度天狗温泉のあさま山荘にでも泊まって、浅間山外輪山をぐるっと回ってきたいな何て思いながら景色を見ていました。下山は中コースにしましたが、トーミの頭の少し先から右側の道に入ります。一方的な下りで景色には恵まれていませんが、表コースよりは歩き易いでしょうか。それにしても現役の人達は、さすがに強いですね。
　　　

黒斑山頂上から見た浅間山

鹿沢山荘です