☆☆☆

　会社の同僚同士が酒の上の喧嘩が元で、一人が亡くなってしまった。警視庁総合支援課の柿谷晶が被害者家族に逢いに行ったが、被害者の父も母も何処か様子がおかしかった。息子が亡くなった事にピンと来ていない感じで、やたらとお金の事を心配していた。そして葬儀が終ったあとで、家族の一家は逃げる様に新潟へ去ってしまった。追い掛けて事情を聞いたがその訳を確かめることはできなかった。そんな中、新潟で偶然に音信不通になっていた兄を見掛けた。

　警視庁総合支援課シリーズの４作目です。本作では主人公である柿谷晶の家庭の事情が大きな部分を占めています。あまり仲が良くない母親から入院すると言う連絡が入り、病院に行ってみると検査入院だと言います。でも母からどこがどう悪いのかと言う話は出てきません。そもそも晶の家庭が崩壊したのは、兄の起こした事件のせいです。兄は仕事をしながら総合格闘技の選手でしたが、知り合いの女性に付きまとう男を殺してしまいました。その事によって父は病に倒れ自死をしてしまいます。兄は刑期を終えましたが、家族との連絡を絶っています。そんな事情がある晶が担当する事になった事件は、元ボクサーの男が会社の同僚を酒の上での喧嘩で殴り殺してしまうと言う物でした。まるで晶の兄が起した事件の様でした。しかし被害者の父親は、住んでいた川崎から出身地である新潟に行ってしまいます。まるで警察との関わりを無くそうとするかの様に。その父親を追って新潟に行った晶は、そこで偶然にも行方が判らなくなっていた兄を見掛けます。さらに４０年に行方不明になった女子高生の事と、今回の事件の被害者と加害者の親同士の因縁を掴みます。うーん何か偶然に頼る部分が多過ぎる感じと、４０年前の事件の真相が語られないのが気になります。５作目に続きと言う事なのでしょうか。

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�@　「罪の名は傲慢」　中山　七里　．．．　共著者の女性からレイプされたと訴えられていた、リベラルの論客が刺殺された。
�A　「手の中の果実」　岡崎　琢磨　．．．　小学１年生の息子が不登校になった。原因が判らず、父はブドウの収穫に誘った。
�B　「移住クライシス」　川瀬　七緒　．．．　自閉症を患う５歳の息子が溜池に落ちて亡くなった。そして見知らぬ老婆が現れた。
�C　「オセロシンドローム」　七尾　与史　．．．　病的に嫉妬深い事から彼から別れを切り出され、心療内科を受診する事になった。
�D　「十五分」　三上　幸四郎　．．．　３人の男女殺害等で拘置所に入っている、動画サイト主宰の女性を訪ねて来た週刊誌の記者。
�E　「父親は持っているエロ本を子どもに見つからないようにしろ」　カモシダせぶん　．．．　二人暮らしの高校生の息子の部屋で。
�F　「最初で最高のひとくち」　若竹　七海　．．．　何かと手間の掛かる息子の世話を焼く母。二度とママを苦しめないと約束だったが。

　キリスト教において人を罪に導くとされる七つの悪徳、「傲慢」、「嫉妬」、「憤怒」、「怠惰」、「強欲」、「暴食」、「色欲」。この七つの悪徳をテーマにした作品を描くのは、名前に「七」が入っていたりする７人の作家さん。三上幸四郎さんは三と四を足して七、岡崎琢磨さんは７月７日だからなのでしょうか。まず「憤怒」をテーマにした川瀬七緒さんの「移住クライシス」が怖い。自閉スペクトラム症を抱える先妻との５歳の息子を失った、田舎に越してきた夫婦が描かれます。この病気の息子は感情表現が乏しいかと思えば、突然手が付けられない様な癇癪で暴れ出してしまったりします。そんな息子が、裏山にある溜め池に落ちて亡くなります。悲しみに暮れる父親と後妻の義母の前に現れたのは、古い鎌を手にした老婆です。この老婆は夫婦に対して何らかの敵意を抱いている様でした。うーん、それにしても怖い。古手川や渡瀬が登場する「傲慢」の中山七里さん「罪の名は傲慢」や、葉村晶が出て来る「暴食」の若竹七海さん「最初で最高のひとくち」も印象的。シリーズ作の登場人物が出て来ると、読んでいて何かちょっと得をした感じがしますね。それにしても若竹七海さん、ちょっとグロ過ぎです。

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�@　「眠りの神様」　．．．　翻訳家を目指し親元を離れアパートで一人暮らしの女性。上の階からの音が気になって睡眠不足に。
�A　「プロテイン博士の婚活」　．．．　筋トレが大好きな男が結婚相談所で婚活。お見合いの途中に尿管結石で救急搬送された。
�B　「壊れたパパ」　．．．　最近父の様子がおかしい。中学生の娘からはうつ病に思えたが、母はアルツハイマーを疑っている。
�C　「未来のベイビー」　．．．　忙しく仕事を続けるバリキャリ女性。何時かは子供を持ちたいと思い卵子の凍結保存を考えていた。
�D　「怒れる名匠」　．．．　長野で家具職人をしている義父は２年後に引退する予定。最近怒りっぽくて弟子と揉めていると言う。
�E　「夢のがん治療」　．．．　初期の胃癌で内視鏡による手術を予定していたら、他の病院での独自の免疫療法に切り替えると。

　「処方箋のないクリニック」シリーズの３作目。都内の民間病院の中でも上位に位置する青島総合病院、そこで総合内科の医師をしている青島倫太郎。弟がこの病院の理事長をしていて、倫太郎は日米の大学病院で働いていた経験のあるエリートです。でも弟との関係は良好ではなく、病院の敷地内の雑木林の中の古い建物で診療をしています。ハーフパンツを履いた倫太郎と、オレンジ色のナース服のミカ。この作品の主人公はこの青島倫太郎なのですが、物語は全て違う人物の視点で語られます。そこで何らかの問題が起こり、それを倫太郎が解決します。不眠症、肉体改造、認知症、卵子の凍結保存、老化、免疫療法。保険がきかない自由診療ながら、初回は３０分千円と言う格安料金で色々相談できます。こう言うのっていいですよね。何と言っても倫太郎とミカが患者さんの事を第一に考えているのがいい。実は尿管結石ってやった事があるんです。もう２０年程前の事でしたが、突然猛烈な痛みに襲われました。ここでも「痛みの王様」何て書かれていましたが、何か腰にお相撲さんにでも乗っかられている感じでした。もう二度と罹りたくないです。

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�@　「黒猫と旅する女」　．．．　日本海を走る鉄道での一人旅。黒猫のぬいぐるみと一緒の女性が気になったが、彼女は亡くなっていた。
�A　「ある崩壊」　．．．　　空き巣の先で帰って来た住人を殺害した二人。自転車で逃走中轢き逃げに遭って一人が死亡してしまった。
�B　「少女たちを送る」　．．．　ある高級ホテルの一室に少女の幽霊が現れると言う。１０歳くらいの少女が外をじっと見ていると言う。
�C　「湯煙に浮かぶ背中」　．．．　温泉の露天風呂に出る幽霊。湯が急に冷め岩の陰に人影が浮かび上がってくるのだと言う。
�D　「目撃証言」　．．．　ミュージシャンの男性が殺害され犯人は捕まった。しかし犯行時刻以後に被害者を目撃したとの証言が。
�E　「観覧席の祖父」　．．．　亡くなった祖父の遺品の中にあった写真。野球場で撮られた写真は、時間的に有り得ない物だった。
�F　「怪奇にして危険な状態」　．．．　夫が階段から落ちて死亡した屋敷の調査を、その妻から依頼された拝み屋の女性。

　南新宿の裏通りにある心霊現象が専門の探偵事務所のシリーズ４作目。タイトルの「奇かる」は、「くすしかる」と読むんだそうです。探偵の濱地健三郎は心霊現象を調査し、依頼人の問題解決まで請け負っています。その助手を務めている志摩ユリエは漫画家志望だった事もあって、その画才を活かして濱地のサポートをしています。ユリエは成り行きで濱地の助手を務める様になった物の、最近は霊的なものと感応する能力が芽生えてきています。本作では彼女の成長と言うのが一つの読み処でしょうか。江戸川乱歩の「押絵と旅する男」をモチーフにしたと言う、「黒猫と旅する女」が印象的。何となくこんな事がありそうだなと思わされてしまいます。次の「ある崩壊」は前半部分がスリリングです。でもホラーと言うかファンタジーの結末として、どうかなと思う作品もありました。ところでこの探偵事務所のある南新宿に関して。新宿駅と言うと伊勢丹や三越と言ったデパートや歌舞伎町がある東口、都庁などの高層ビルや中央公園のある西口。これに対して南口はバスタや甲州街道があるものの、やや目立たない場所です。でも私が社会人になって初めて勤めたのが、新宿駅の南口を降りた所にある事務所でした。ですので南新宿と言うと懐かしさがまずあるんですよね。

☆☆

　川越の「珈琲くろき」で副店長をしている間下胡桃は、猫の気持ちが判るとされ「ドリトル胡桃」と一部の人から呼ばれている。そんな胡桃のもとに豹の様な見た目の猫を連れた、一人の老婆が訪ねて来た。彼女は川越どころか日本でも有数の家具会社「北林家具」の、創業者の妻で現在相談役をしている北林弥栄だった。弥栄は胡桃に、夜の間だけこの猫のカートを預かって欲しいと頼んできた。調べてみるとこの猫はアシェラと言う種類で、大変に高額な事が判った。

　黒猫王子の喫茶店シリーズの３作目。今までは短編で描かれていましたが、今回は長編作品です。冒頭ポウらに恥をかかされた不良達が出てきます。メンツを潰され仲間も少なくなってしまった事に危機感を抱く、ライオンの様な秋馬寛と熊の様な熊代撤男。そして地元で有名な家具会社の創業者婦人が登場し、高価な猫の預かりを依頼してきます。でもそのアシェラと言う種類の猫カートは、何者かに誘拐されてしまいます。それとともに胡桃らは家具会社の問題に巻き込まれたり、ホストクラブで大騒ぎを演じたりします。誘拐の顛末に関しては思っていた事と全く違っていましたが、まあこの物語はミステリーが中心では無いのでどうでも良かったんでしょうか。今回はカートとともにサムと言う新たな猫も登場します。「これ以上、猫を増やしてどうするつもりだ？」と言うポウの発言は笑ってしまいますね。また「珈琲くろき」の赤字に悩む胡桃は、何かアルバイトをしなくてはいけないと思っています。それに関しても新しい動きが出てきますが、タイトルにある通り喫茶店が中心だと思いますので、あまり他の仕事の比重が高くなるのはどうかなと思います。

☆☆☆

�@　「紅梅記」　．．．　４月になり本庄病院に東京から新しい医師がやって来た。その新藤辰也は、一止の大学の同級生だった。
�A　「桜の咲く町で」　．．．　学生時代と人が変わったように新藤の評判は悪かったが、妻である千夏との間にいろいろと問題が。
�B　「花桃の季節」　．．．　「この町に誰もが何時でも診てもらえる病院を」と言っていた古狸先生が、突然倒れてしまった。
�C　「花水木」　．．．　古狸先生と千代夫人の馴れ初めを知った一止らは、みんなと協力してある計画を立てたのだが。

　大学病院へ移ることも考えられましたが、散々に懊悩した結果本庄病院に残る事を決めた一止。相変わらず忙しい毎日を送っていましたが、そんな彼の前に現れたのは大学時代の同級生だった新藤辰也。同じく同級生だった砂山次郎が言うには、大学時代に「将棋部三角関係事件」なる物があったそうな。しかしその新藤医師に対する評判が悪く、いろいろな所からクレームが上がっています。昔の新藤を知る一止からすると考えられなかったのですが、三角関係の相手であり新道の妻の如月千夏と何かあったのかと疑います。本作では医療現場の過酷さが大きく描かれます。一止が当直の夜は多くの患者が来る事から「引きの栗原」等と呼ばれていますが、新藤夫妻もかなり深刻な生活を送っていたようです。働き方改革と言う言葉が良く使われています。これは働く方が多様な働き方を自由に選択できるようにするものです。長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保が目的です。その為にはＩＴやＡＩ等の導入による業務の改善等と共に、使う側そのものの姿勢が問われるんだと思います。最後の方に出て来る病院の事務長とのやり取りは、いろいろと考えさせられました。古狸先生が言った「医師にとって患者を取るか、家族を取るかと言う問題はいつでも最大の難問」と言う言葉が重いです。ちなみに人口１０００人あたりの医師の数は、１位がギリシャで６．１人、ドイツが７位で４．３人、アメリカｇ１３０位で２．６人、そして日本は３２位で２．４人なんだそうです。ちなみにプロローグとエピローグで語られる、山の話がいいです。冬の美ケ原と夏の御嶽山です。

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　浪人の隼新三郎にはもう一つの顔があり、それは大名の賄賂を狙う義賊「白頭巾」だった。今回は榊原家の用人が老中の水野出羽守の屋敷に向かう途中、一行を襲い駕籠にあった金を奪って行った。ある晩新三郎は辻斬りの現場に遭遇した。殺されたのは質屋の番頭だったが、１３歳になる息子と二人暮らしだったと言う。息子の一太郎は父親の仇を討つと言う。同じ様な歳の頃に父親を失っていた新三郎は、この一太郎の事が気になり真相を追い始めた。

　「完本」と言うのは全集や叢書などで、欠けた部分がなく全部そろっているものの事です。この作品は平成１４年に刊行した作品に、著者が加筆・修正を施した「完本」との事です。小杉健治さんの時代劇はほとんどがシリーズ化されていますので、１作で完結していると言う作品は珍しいと思います。さて新三郎の父は唐津藩水野家で家老職を努めていました。金で出世を買おうとした主君に対し、死を持って諫言しました。新三郎が元服前の１４歳の時でした。父の無念を晴らしたくて、義賊となっています。そんな新三郎の前に現れた、但馬の大名である榊原家の話です。そのお家騒動にまつわるいろいろな事が描かれていきます。跡継ぎの兄が病気で弟の評判は最悪。その為兄派の家臣は、修験僧の祈禱に頼ります。また辻斬りの下手人と思われる人物は、病気の妻と共にどこに隠れたのか。榊原家の家臣で剣豪の磯村伝八郎や、榊原家の意を受けた北町奉行所同心の村山源之助や喜平次の動きは。読み処は一杯あるのですが、新三郎がやたらともてると言う設定は如何なものでしょうか。

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　多摩市で起こった大量殺人事件は、地元に住むフリーターの八重樫信也が起した物だった。斧の様な物を振り回し祭りの参加者を襲い、１１人が死亡し多数の怪我人が発生した。八重樫は意味の分からない発言を繰り返しており、警察は責任能力の有無を含めて捜査を進めていた。精神鑑定を依頼された精神科医の上原香澄は、この事件に関するインタビューを受けた。それによると容疑者は統合失調症患者ではなく、拘禁反応・ガンザー症候群だと思われると答えた。

　普通にホラー作品だと思って読んでいたのですが、こんなに論理的な作品だった事に驚きました。まず精神を病んでいたと思われる男が起した、大量殺人事件の容疑者に対する精神鑑定を行う上原香澄と言う３２歳の女性精神科医へのインタビュー。それとともに事件を伝える新聞記事、現場の見取り図、被害に遭った男性の証言。普通の小説とは異なる描写で始まりますが、これは最後までずっと同じです。インタビューが中心ですが、雑誌の掲載記事や香澄が写した写真等で構成されていきます。香澄にインタビューしている先生って誰なのかがまず疑問に思えましたが、そんな疑問に囚われない様な展開が続きます。容疑者の男が罹っていたとされる「ガンザー症候群」ですが、刑務所等で自由を奪われた事から発症する精神的な病だそうです。そして香澄が掴んだドウメキと言うのは何なのか。長野県にあったとされる「美ヶ原ニュータウン」と言うのは、何なのかどう言う存在だったのか。ある人物からの証言でドウメキの正体が明かされますが、ここで今までのホラーと言う思いが覆されされます。それとともに今までの伏線が見事だと思わされます。読む人によって感想にはかなりの違いがあると思いますが、私は面白いと思いました。こんな形態で描かれていますが、一気読みできるのがいいですね。それにしても防犯カメラだとかＳＮＳだとかのネット等など、これから先も進化し続けるってある意味恐いですね。

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　山梨県都留市にある芸術村は、村長さんが廃校になった小学校を使って、芸術家の卵が創作活動に取り組める場所にしたものだった。ここで丁稚として働いているわたしは、ある日エジソンさんが亡くなっているのを見つけた。恋人であった小町さんが彼をナイフで殺し、自らも手首を切って自殺しようとした様に見えた。しかし小町さんは傷が浅く気を失っていただけだった。村長さんは小町さんを知り合いの医者の下に運び、警察はすぐには呼ばないと宣言した。

　フーダニットいわゆる犯人捜しの話は多いのですが、本作はさしずめ犯人作りの話と言えばいいのでしょうか。若手の芸術家を支援する為の芸術村を舞台にした一幕劇です。この村にいる芸術家は、彫刻家のロダン、ビール醸造家のクリコ、作曲家のバッハ、発明家のエジソン、建築家のライト、ＣＧアーティストの写楽、写真家の拳、洋画家のゴヤ、歌人の小町。そしてそれ以外には村長、番頭、寮母、居候の書生、そして丁稚であるわたしが暮らしています。この村には３５歳で村を出て行くと言う決まりがあり、冒頭ロダンが芸術家の道を諦め村を出て行く場面が描かれます。そしてその翌日、荷物を届けにエジソンの部屋に行ったわたしは、そこで刺殺されたエジソンと手首を切った小町を見つけます。エジソンと小町は交際しており、それは村のみんなが知っていました。それを見た村長は、まだ生きていた小町を医者に運び、すぐには警察に連絡しないと告げます。そして将来有望な小町を殺人の容疑者にしないために、わたしに犯人作りを指示します。「事実ではないことを事実にする。小町さんの将来、村長さんの意思、そしてわたしの保身」の為に。芸術家の卵たちの共同生活の場だからこそ成り立つ話なんでしょうか、私には理解できない部分が多かった様に思えます。また本の表紙に描かれた１４人のイラストですが、誰が誰なのか判らない人が多くそれが一番気になりました。